高校中退

低レベルの公立高校に入学

 私の中学の成績はいまいちでした。私はどうしても何に対しても熱くなれない性格で勉強に関しても同じでした。  私の家は親の事業の失敗で借金があり貧しかったので、私立高校は受験させてもらえず地元の公立で一番偏差値の低い高校を単願で受験しました。
 受験勉強は10時間もしなかったと思いますが合格でした。そもそも私の中学から30人程度がその高校を受験しましたが不合格者はいなかったはずです。
 何の努力もせず、何の期待もせず、ただ周囲に流されるように私の高校生活は始まりました。

不本意ながらアニオタの仲間に

 私は孤立を恐れました。孤立している人間はいじめ標的にされるからです。  幸いなことに中学校からの知り合いが私のクラスに一人いました。名前はI佐君です。
 I佐君はアニメが好きで他のアニオタとグループを作っていました。私はアニメに興味はありませんでした。 I佐君は私に「俺は林原めぐみの声を聞いているだけで、落ち着く。」と言っていましたが、当時の私は林原めぐみが誰だかも知りませんでした。 私は彼らの趣味に合わせるため、見たくもないスレイヤーズやら天空のエスカフローネというアニメを勧められるがまま自分の意思と無関係に見ていました。(ただしエヴァンゲリオンは最高でした。)
 そのうち、休み時間に彼らと話しをすることすら面倒になるくらいでしたので、放課後や休日に彼らに会うことは一度もありませんでした。 本当に学校だけの付き合いでした。

クラスの女子から無視される

 私は女子が苦手でした。
 高校2年の2学期のことです。先生から何かのプリントを回収して持ってくるように言われて私は焦りました。 なぜなら私は2学期になっているのにも関わらずクラス全員の女子の名前を覚えていなかったからです。名前と顔が一致しないのです。 私のクラスには違うクラスの女子が出入りしていたりするので、誰が自分のクラスメートだか分らないのです。 高校ともなると女子が化粧をしたり、髪型を変えたりするので私は余計混乱させられたのです。 今さら、貴方は私のクラスメートですかと聞いて回る訳には行きません。 私は仕方がないので、名前の分らない女子のプリントは回収せずに先生に提出してのです。これが最大の失敗でした。
 その後、私が席に座っているとクラスの女子の数名が私の前に立って言いました。「何でお前、私らのプリント集めないの。てめぇふざけんなよ」と。 私はクラスの女子から無視されるようになりました。掃除の時間、私の机を触りたくないのでしょう。足でけり飛ばして私の机を運んでいました。 教科書がバラバラ落ちますが、気にしません。私は蹴飛ばされる自分の机を目で追いながら落ちた教科書を拾い集めました。
 その後、アニオタグループの仲間からも敬遠されるようになりました。私がグループに入ると会話を途中で止めるのです。 場は静まりかえります。こっちに来るなという無言の抗議です。女子から無視されている奴が仲間なんてアニオタでも嫌だったのでしょう。

学校から逃げる。

 私は学校に通うのが嫌になりました。私はある事を思い出しました。 単位は3分の2以上の授業に出ないといけない、と誰かが言っていたことを。 つまり、3分1は休んで良いということです。私は必要最底限だけ授業に出ることを決めました。
 私は学校を休んで誰にも見つからない基地を探すことにしました。 薄暗い林の中。川沿いにある通行止めになっている旧道。浄水場の無人施設。そこで私は一日中、息を潜めて、ただ時間が過ぎるのを待っていました。
 しかし、そんな生活も破たんします。月曜日は体育の授業があり、内容は決まって柔道でした。 月曜はただでさえ学校に行きたくないのに嫌いな柔道。私は毎週のように月曜を休みました。 高校2年の11月、ついに体育の欠席が溜まり、これ以上、一日も休めない状態になりました。 2学期はまだ1か月以上残っています。私が答えを出すのに時間はかかりませんでした。
「絶対、無理だ。後、1か月、休まないで学校に通うのは無理。 」
それが私の出した結論です。私は秘密基地に隠れるのをやめて自分に部屋に引きこもりました。親は怒りませんでした。呆れていたと思います。私の学歴は高校中退になりました。
 私が高校に行かなくなっても私に電話をしてくる人は誰もいませんでした。

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