旅の終わり、本州最北端へ

(旅のルート: 計測中
A.道の駅わきのさわ → B.仏ヶ浦 → C.大間岬 → D.浅虫温泉(経由地) → E.斜陽館 → G.龍飛崎

  

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道の駅「わきのさわ」で6時頃に目が覚める。
毛布を調達したおかげで寒さで目が覚めることはなくなったが、 どうにも疲れた取れない。
旅の疲れが溜まっているのかもしないな、と思った。

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今日も快晴だ・。
仏ヶ浦に向かう。

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下北半島は基本的に観光客が少ない。
やはり本州から1000Kmも離れていると、GWと言えどわざわざ来る人のはよほどの物好きなのかもしれない。

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崖が海からの風や波に浸食されて奇怪な形になっている。
岩のひとつひとつに仏にちなんだ名前がつけられているそうだ。

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海岸への道を下る。
ウグイスの鳴き声と木々のざわめきしか聞こえない。
朝が早いせいか誰もいない。

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海岸までの道は遠く、かなり急な坂と階段を下りる。
帰りのことを考えるて憂鬱になった。

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海岸に到着。
不思議な光景が広がっている。

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海水の色が深い緑色で、それがこの不思議な光景に拍車をかけている。

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なんでこんなに緑色なんだろう、と疑問に思う。
黒い点々はウニだよ。

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海岸を歩くが、足が痛い。
ITを始めてから、ほとんど歩かない生活になってしまったので、歩くことすら俺の体は不慣れになっているのだ。

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いったい、自然がこの景観を作り出すのにどれほどの時間をかけたのか考える。
1万年だろうか、10万年だろうか、それとも1億年だろうか。
恐竜が世界を支配していたときには、この光景はすでにあったのかな、と考える。
答えはでるはずもなく、歩き疲れると疑問そのものが何処かに行ってしまった。

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はぁ~とため息が漏れる。
これを上るのは大変だよ。
途中で何度も休憩しながら、駐車場に戻る。

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いくつかの漁村を抜けて本州最北端の大間崎を目指す。

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誰もいない駐車場でコーヒーを飲みながら休憩する。

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大間崎に到着した。
遂に来てしまったか、と思った。
28日に家を出てから5日目。
なんか、あっという間だったな、と残念な気持ちになる。

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鳥が迎えてくれる。
これは、カモメだろうか。
自分の無知さを改めて思い知り、恥ずかしい気持ちになった。

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霞がかかっていないときは、ここから北海道が見えるそうだ。
今日は残念ながら見えなかった。

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まぐろの像の後ろには津軽海峡が広がっている。

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最果て感は昨日行った尻屋岬の方が上だな、と思った。
「最北端」とか立派な形容詞がつくところは観光地化されすぎている。

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200円でイカ焼きを買う。
獲れたばかりの新鮮なイカだそうだ。
うまかったが、すごく寒い。
感傷に浸っていると、どんどん冷める。

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iphoneで現在地を確認する。
確かに本州最北端だよ

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家を出いるときに0セットした走行距離をチェックしてみる。
1000で一周するので、1428Kmも走ったのだ。
そりゃあ、疲れるわけだよ。

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下北半島に別れを告げる。

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青森市内の渋滞に巻き込まれながら、津軽半島に向かう。

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斜陽館を見るため金木町へやってきた。

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近くのお店も太宰尽くしだよ。

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太宰治の生家、斜陽館へ。
母屋は日本的なつくりなのに、通りの外壁はレンガ作りの洒落た建物だ・。

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ダメ人間ならみんな大好き太宰治、と言っても言いすぎじゃないと思っている。
「恥の多い生涯を送って来ました。自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。」という有名な台詞に共感できれば、 きっとあなたはダメ人間だよ。きっと太宰を好きになる。

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太宰が小説の中で、「父が広いだけで何の趣もない家を建てた」と書いていたけど、実はすごく趣きのある建物だった。

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太宰の作品は劣等感と自虐に満ちた私小説が多い。
今風に言えば、ダメブロガーのパイオニアだよね。

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太宰が作家になろうとしたキッカケをこう語っている。
--思い出--
私が三年生になって、春のあるあさ、 登校の道すがらに朱で染めた橋のまるい欄干へもたれかかって、 私はしばらくぼんやりしていた。

橋の上での放心から覚めたのち、私は寂しさにわくわくした。
そんな気持のときには、私もまた、自分の行末を考へた。
橋をかたかた渡りながら、いろんな事を思い出し、また夢想した。
そして、お終いに溜息ついてこう考えた。えらくなれるかしら。

私は心の焦りはじめていたのである。
私は、すべてに就いて満足し切れなかったから、いつも空虚なあがきをしていた。
私には十重二十重の仮面がへばりついていたので、
どれがどんなに悲しいのか、見極めをつけることができなかったのである。
そしてとうとう私は或るわびしいはけ口を見つけたのだ。
創作であった。作家になろう、作家になろう、と私はひそかに願望した。

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引き込まれるような文章だと思う。
太宰の文章は自分に語りかけてくれるような口調で書かれているんだよ。
自分に生きることの辛さや不満、苦しさを打ち明けて貰ったような気分になる。
だから他人事じゃないっていうか、すごい親近感を持つんだよ。

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2階には洋間もある。
和洋折衷の立派な邸宅だよ。

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蔵は資料館になっている。
太宰が川端康成にあてた直筆の手紙が展示されていた。

苦難の一年でした。
生きていただけでも褒めて下さい。
生活に困窮しているのです。
「晩年」だけは恥ずかしくない作品です。
私に希望を下さい。
私に名誉を与えてください。
老母を喜ばせたいのです。
私を見殺しにしないで下さい。

これは、芥川賞を下さいと、懇願しているのだ。
なぜか読んでいて泣きそうになってきた。
直筆だと切迫感というか、鬼気迫るものがある。

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満開の桜並木を抜けて、竜飛岬に向かう。
日が傾いているので、急がなくては。

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夕暮れの海岸を突き進む。
旅はもう終わりに近い。

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展望台から見渡すと、夕暮れの中雲海があわられる。
旅の締めくくりに相応しい神々しい光景だ。

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岬は雲海の中なので進む。
視界が悪い。

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有名な階段国道に到着。

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階段を下りる。

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文学碑に到着。

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文学碑にはこう書かれていた。 ---
ここは、本州の袋小路だ。
読者も銘肌せよ。
諸君が北に向つて歩いてゐる時、 その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、 必ずこの外ヶ浜街道に到り、路がいよいよ狭くなり、 さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小舎に似た不思議な世界に落ち込み、 そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである。
---
路は全く尽きる。
これは自分の人生に対しても同じような心境であり、また、今回の旅もまさしく終わったのだ。
「終了~。」と声に出す。
もちろん、2つの意味で言ったのだ。

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その後、健康銭湯により風呂に入り、マクドナルドで日記を更新している。
もう少しで日が変わる。
旅が終わるのを待ってくれていたように明日からは雨になる。
ありがとう、みちのく、すばらしい旅路をありがとう。
ネットブックを閉じて、800Kmもある家路を急ぐ。



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